■たまらず雨宿り

ところがちょうど中間地点くらいで雨雲に追いつかれた。
最初はぱらぱら程度だったがすぐに本降りになったので、バス停にあわてて避難した。
いつも通りラディカルデザインのサイドバッグを使っているハリー君だが、
コレは防水じゃないしレインカバーも無いのよね。
仕方ないので持ってきていたビニール袋をかぶせた。
   
     ▲コーナン(ホームセンター)と書かれた袋をオランダで装着。

いやぁ、それにしてもこういうときにオルトリーブのバッグは強いっすね。
なんにもしなくても防水だから、ロングツーリングではとても便利だわ。
今まで「開け閉めがしにくい」からあまり興味がなかったが、この雨で一気に信者になりそう。
Bike Friday + オルトリーブのバッグ、これ最強!

しばらくすると雨脚が弱まったので、再び走り出す。
するとすぐにトラム(路面電車)の線路が見えてきた。
トラムは市街地しか走ってないので、ホテルまでそう遠くは無いはずだ。
ほどなくして煉瓦造りの建物が林立する通りに入った。
 
路面は石畳で、いかにもヨーロッパの町並みといった雰囲気だ。
だがここで再び雨が本降りになった。
雨の中を地図とGPSを頼りに、見慣れぬ町を慣れない右側通行で突き進む。
ミラーに映るプリウマ号のピンクのフロントフォークも確認しながらなので、なかなかせわしない。
追走するRAYさんは地図とGPSを持っていないので、はぐれたら終わりだ。
時計もとっくに19時を回っているので、だんだんと精神的に余裕が無くなってきた。

再出発して30分。ようやくホテル近くのライツェ広場にたどり着いた。
まだ明るいが未だにやまぬ雨の中、ハリー君をRAYさんに任せてホテルがあるとおぼしき通りを歩いていった。
ここかなぁ…と目星を付けていたあたりを見ると、そこは赤と白のフェンスで取り囲まれていた。
中には重機と解体中のビルが見える。
 
マジッすかーっ!!!
 
い、い、いやぁ、でも出発前に予約を再確認したし、そんな急にホテルがつぶれるとは・・・
不安になりながら通りの奥の方を見ると、100mほど先に煉瓦色の町並みの中でひときわ目立つ黄緑色の看板が目に入った。
おおっ、あれこそまさに予習していたホテルの外観だ!