300m手前に壁が立ちはだかる。

下田の街を抜け出すとすぐ、川沿いの県道を北上していった。
クルマ通りは多いものの、道幅は十分だし信号も少なくてそれなりに走りやすい。
まあ山に向かってるからユル登りなんだけどな。
30分ほど走って横川地区へ。観音温泉の看板を目印に横道に入る。
ここからはセンターラインのない道幅になり、傾斜もけっこうきつい。
インナーxローで淡々と登っていたけど、結構クルマの往来が多い。
どうもこの先の観音温泉に向かうクルマみたいっすな。
寿々女鮨の女将さんも「この辺で一番いい温泉だから、横川まで行くなら寄っていきなさいよ!」と言っていたので、人気の温泉なのかもしれない。
さらに10分ほど走って、ようやく「石窯パン工房」の小さな看板が見えてきた。
このわき道を登るんだけど…、なんかこの道傾斜がすごくね?

   
      ▲のっけから容赦ないっすな
 
登り始めてすぐの角を曲がると、やはりその先はつづら折れの激坂だった!!
「マジで!!」とつぶやきながら立ちこぎでアタック開始。
とは言っても冬の一泊分の荷物を積んでるので、たかがしれてるけどな。
RAYさんは転んでけがしたらつまらないと、さっさと押し歩き。相変わらず賢いのう、おぬし。
それにしてもスゲー角度。美ヶ原の最初の方を思い出すぜ。あるいはDAHON登った伊豆の山伏峠か。
たしかあの時は最大18%くらいだったが、それよりきついかも。
 
三つ目か四つ目の角を曲がったところで、家の前で記念写真を撮ろうとしている晴れ着の女の子とその親が見えた。
ああ、成人式か…と思いながら、通り抜けざまにパン屋はこの上ですよねー?、ぜいぜいと聞いてみた。
「まだだいぶ先だよー」ですって。だいぶですか…
それを聞いてすぐ、舗装の悪さと苔にひるんでとうとう足をついてしまった。
 
後ろを振り返ったら、RAYさんがさっきの家族に呼び止められて、シャッター切ってるね(笑)
後で聞いたら、「お疲れのところ申し訳ないですが、写真を撮ってくれませんか?」
と呼び止められたらしい(笑)
 
   
      ▲そんなこんなで残り半分は押し歩きで
 
   
      ▲ようやく到着ですわ、はぁはぁ。
 
到着したのは14:30だったんだけど、なんとパンの窯出しが14時頃。
ナイスタイミングじゃないですか! 焼きたてだけあってまだ暖かいよ〜。
   
お店(というか工房)の横には東屋があって、勝手にお茶を入れてその場で食べられるようになってた。
さっそくあんパンの一つを食べてみたけど、さすが焼きたてはうまい。
下田で昼飯食ってから行くと、ちょうど釜出しの時間なのでおすすめ。
 
   
      ▲パン食いながら振り返ると、登ってきた道路の角度が・・・・
 
ところでここの工房の奥さんにも観音温泉を勧められたので、予定外だけど行ってみた。
まぁ相変わらず登りなんですけど。道としては裏ヤビツみたいな感じかな。
温泉自体はおすすめされるだけあってなかなか良かったですよ。肌すべすべになるし。
後で調べたら高級な温泉らしい。
 
気がつくと4時過ぎてたので、温泉の後はさっさと下山して下田を目指した。
・・・のだが、道半ばでまたしてもパンク! 今回はたたられてるのぅ。
まだいくらか明るかったので、チューブを換えてなんとか下田まで戻ってきた。
でも予定外の観音温泉と度重なるパンクで、
下田のついた頃には駅以外の土産物屋は閉まってたし、駅弁も売り切れててショック!
僕らの旅は「いつもテキトーだけど、なんかうまくいってる〜♪」が合い言葉だけど、
今回は最後に帳尻が合わなかったな。まぁ、たまにはそんなこともあるわな。
 
いや、でもなかなか盛りだくさんで楽しい旅だった。また別の季節に行ってみたいな。