トロのハリー君、バッタ君を振り返る。

utsuki2007-12-31

なんか今さらなんですが、一年前に作っていたトロのハリー君とバッタ君の作り方を振り返りたいと思います。
まぁ、この間のつくば博パンフと同様に、画像を整理していたら発掘した次第です。
 
最初に上に載せるトロを用意して、そのトロに合わせて原寸で図面というかイラストを描きました。
細かいところは現物あわせで作るので、シート、車輪、BB、フレームとかだけ書いて、全体のバランスを決めました。
ああ、ドタバタで作ったので写真が無いっすな。そのイラストを元に作り方とか材料を考えました。
 
用途的に色々な人に触られることが多そうなので、そこそこ丈夫に作らなければいけません。
今回は銅や黄銅の棒やパイプを組み合わせて半田付けして組み立てることにしました。
車輪をどうやって作るかが一番の悩みだったのですが、東急ハンズでちょうど良い大きさの黄銅リングが売ってたのでそれを使うことにしました。
ステンレスのリングは結構色々なサイズが売ってたんですけどね、黄銅はなかなか無かったんですよ。
結果的に半田付けしなかったのでステンレスでも良かったんですけど、硬くて穴開けがしんどいわな。

黄銅リングの直径は40mm位です。バランスを考えてスポークは12本にしました。
黄銅リングの外周からドリルでφ1mmで穴を開けて、1mmの黄銅線を刺します。(写真左)
車輪は4本必要なので、微少な曲面に48カ所穴明け→串刺しです。すげーめんどくせ〜(笑)
それと、ハブにあたる部分はφ4mm黄銅パイプです。(写真中央上)
これらをテキトーな木の板に木ねじで仮止めし、ハブ周辺部を半田付けして固定します。(写真右)
 
そんなこんなで車輪が出来たら、それをイラストの上に置いて、ちょっとづつフレームを作っていきます。
まぁ写真は取り忘れていきなりここまで進んでますが(笑)

↑これはHurricaneの方。作業がノッてくると写真取り忘れるのよね。
φ8mmの銅パイプをパイプベンダーで曲げて、メインフレームにしてます。
フレームの端はφ10位のドリルで穴開けというか切断すると端面が ) になるので、BBシェルとフィットした形になります。
それを短く切ったφ8パイプを半田付け。んが、後から考えたらプリント基板の固定とかに使う黄銅スペーサーのが良かったですね。
ニッケルメッキしてない*1黄銅素地のはあまり売ってないけど。もしくはムク棒。
あー、それとフレームだけ銅を使ってますが、たまたまφ8銅しか売ってなかっただけで、銅でも黄銅でもどっちでもいいです。
フォークやリアスイングアームは、もっと細いφ4とかφ5のパイプを組み合わせて作ってます。
場所によってバイス(万力)で楕円に潰したり、端は完全に平らに潰してネジ止め穴開けたりとかな。
 

↑こちらはバッタ君の前輪とフロントフォーク。ネジで仮止めして、フォーククラウン部を半田付けするところです。
こうやって各要素はネジで後から分解出来るようになってます。
これは後から塗装するときにマスキングの手間を減らすため。
つまり色が異なる部分ではネジで分割、同じ部分は半田付けになってます。

リカンベントっぽくなってきたバッタ君。リアスイングアームの付け根のコの字の金具とメインフレームを半田付けするところです。
前半分と後半分の接合なので、前後輪を一緒に挟んで同一平面にならぶようにしています。

バッタ君にシートとリアキャリアが付きました。リアキャリアが付くと俄然ソレらしくなるねぇ。
ここまで形が出来ると楽しくなってくるので、テンション↑↑でさらに写真が減ります(笑)
シートと先ほどのコの字金具は平板から切り出してます。リアキャリアはφ2棒から現物あわせで作ってます。
ここまで進んでくると半田ごてが入るスペースが無くなってきて、半田付けに苦労しますね。
それにリアキャリアは線が細いので、クロスしている部分は半田が乗るスペースが少なくて難しいです。

↑再びHurricane。こちらも基本的な作り方は同じ。
こちらのがリア周りがすっきりしていて作りやすかったですが、作り込みの醍醐味はバッタ君のが上だったなぁ。
全体が組み上がったら、余計な半田を削り落としたり、スポークを通したときの穴をパテで埋めます。
タイヤ部分に穴が空いてると目立つのでね。
塗装するの前提だから後でパテ埋めすれば済みますが、金属素地を生かすならスポークの組み方を考えないといかんですね。
 
さて、こうやってフレームを組んでいったら、いったんバラして塗装します。
 
とかいいつつ完成写真ですか。そーですか。だってー、塗装作業中はデジカメもてないんじゃーん?。
塗装の前にまず中性洗剤で洗浄し、下地塗装としてミッチャクロンを吹きます。
その後にさらにサーフェイサーを吹きます。
ミッチャクロンは塗装が剥がれにくくするため、サーフェイサーは小キズ埋めと下地色を整えるために塗ります。
後は各色ごとに塗り分けます。オレンジと水色は明度が高くて下地色に左右されやすい色なので、さらにサーフェイサーの上から白を塗ります。
下地が白とか同系色の明るい色だと、発色が良くなるためです。
みなさんのケータイも塗装がはげた下地のプラスチックの色って、たいがい同系色のちょっと明るい色だと思います。これも同じ理由だと思います。
塗料は今回は自動車用タッチアップペイントを使いました。

ハリー君のオレンジはホンダのNSXHR-Vのオレンジにかなり近い色なので、以前ディーラーで取り寄せた物を使いました。
バッタ君の水色はカー用品店で市販の物を混ぜて作りました。(ダイハツニッサンの何か用) コレをエアブラシで吹いてます。

乾いたら各部をねじで組み立てて終わりです。ディスクローターやリアサスをソレっぽく見せるために、ワッシャーやスプリングも入れてます。
最後に一枚。シートに空いたデカイ穴は、しっぽを通すための穴です。さすがトロ用。

*1:メッキしてあると半田付けできない。